真誥Declarations of the Perfected (Zhengao)
- 著者・伝授
- 陶弘景
- 時代
- 南朝梁 · 陶弘景(456—536)が編纂し、斉の永明から梁初にかけて成る(おおよそ499年前後に成書し、その後も増補が続いた)。輯録された材料は東晋興寧二年から太和年間(364—370)にかけて楊羲・許謐・許翽が記録したものである。
- 道蔵の部類
- 太玄部
- 収録
- 正統道蔵 太玄部
- 分類
- 初期道経
- 巻数
- 二十巻七篇
解題
『真誥』は陶弘景が東晋の楊羲・許謐・許翽の記録した「衆真降誥」の筆跡を捜集・整理して編んだ上清派の根本文献である。全書七篇より成る。すなわち運題象・甄命授・協昌期・稽神枢・闡幽微・握真輔・翼真検であり、前六篇は諸真(魏華存・王遠・清霊真人など)が降し授けた詩誥、修行の指示、仙界と冥府の地理などから成り、末篇の『翼真検』は陶弘景が経文の真偽と伝授の源流を考訂した叙録である。内容は存思服気、房中の禁忌、尸解、地下の鬼官、名山洞天、道教の歴史的人物への評価に及び、文辞は優美で、多くは四言・五言の詩である。陶弘景は楊・許の手書きの筆跡によって真偽を弁別し、その考証は精緻を極め、道教文献学の先駆けをなした。本書は上清派の興起、六朝士族の宗教生活、道教の神譜と冥界観念を研究する上で最も重要な資料である。
中心思想
- 衆真降誥という啓示の伝統
- 上清の仙真と冥府(羅酆山)の体系
- 存思・服気・尸解の法
- 地上の仙境と洞天説
- 筆跡によって経文の源流を考訂する文献学
構成
七篇二十巻。運題象・甄命授・協昌期・稽神枢・闡幽微・握真輔・翼真検。
版本
- 正統道蔵本
- 吉川忠夫・麦谷邦夫『真誥校注』(中国語訳本、中国社会科学出版社 2006)
- 趙益点校『真誥』(中華書局 2011)
注疏
- 吉川忠夫・麦谷邦夫編『真誥校注』
訳本
- Thomas E. Smith 英訳 Declarations of the Perfected 巻一至四 (2013—)
- 吉川忠夫らによる日本語訳
原文とオンライン資料
関連経典
上清大洞真経, 登真隠訣, 上清経系(洞真経、太上黄素、九真中経), 『茅山志』関連人物
陶弘景, 楊羲, 許謐, 許翽, 魏華存参考文献
- Michel Strickmann, 'The Mao Shan Revelations', T'oung Pao 63, 1977
- 吉川忠夫、麦谷邦夫《真诰校注》
- 陳国符『道蔵源流考』
- 维基百科「真诰」条