伍柳派Wu–Liu School of Internal Alchemy
- 別称
- 伍柳仙宗, 伍柳丹法, 伍冲虚柳華陽派
- 種類
- 学派
- 時代
- 明清
- 創立
- 明末の伍守陽(1574年—1644年?)が『天仙正理直論』(1622年成書)を著し、清の乾隆年間に柳華陽(1736年—?)がこれを継いだ
- 開祖
- 伍守陽, 柳華陽
- 継承元
- 全真龍門派
- 地域
- 江西南昌、安徽など
- 存続
- 存続 — 丹法の体系として龍門派の内部と民間の内丹修習者の間に広く伝習されており、独立した宮観の制度は持たない。その著作は繰り返し刊行されており、現代の内丹および気功の著述における主要な理論的源泉の一つとなっている。
概説
伍柳派は明末清初に伍守陽・柳華陽の師弟を代表とする内丹の流派であり、清代の人が二人の著作を合刻して『伍柳仙宗』としたことから名を得た。伍守陽は字を端陽、号を冲虚子といい、江西南昌の人で、自ら龍門派第八代と称し、曹還陽、李泥丸らに師事し、『天仙正理直論』『仙仏合宗語録』を著した。「煉精化気、煉気化神、煉神還虚」を綱とし、仏教の術語と禅理を多く用いて丹道を解釈し、「仙仏合宗」を主張した。その書は「築基百日、十月懐胎、三年哺乳、九年面壁」の次第と火候を詳述しており、内丹清修派の中でも最も体系的な著作の一つである。柳華陽は洪都(現在の江西南昌)の人で、もとは僧であり、安徽皖水の双蓮寺で出家し、後に伍守陽の系統の伝人に出会った(「伍冲虚真人」の降示によるとも、その後学に師事したとも言われ、説は一様でない)。『金仙証論』『慧命経』を著し、仏教の「漏尽通」「慧命」などの術語をもって丹道を説き、「煉精化気」の要は「小薬を採る」「漏を止める」「法輪を転ずる」ことにあると強調し、図と文を併せ用いてわかりやすく説いた。伍柳の丹法は清修派に属し、陰陽双修を断固として排斥し、外物を丹とすることに明確に反対し、丹は自身の精気神にあると主張する。その操作性の高さゆえに、明清以来龍門派と民間の修煉者の間に極めて広く流伝し、近現代の内丹修習における入門の規範となった。清末の千峰派の趙避塵、民国以来の多くの気功の著作はいずれも伍柳を基礎としている。西洋で最初期に翻訳された内丹の典籍の中にも『慧命経』が含まれる(衛礼賢〔リヒャルト・ヴィルヘルム〕訳『太乙金華宗旨』の附録)。
核心教義
精・気・神の三宝を薬物とし、性命双修にして命功を手始めとし、「仙仏合宗」を主張し、仏教の漏尽通と道教の煉精化気とは同一の趣旨であると考える。厳格な清修を旨とし、陰陽双修や外丹の服食に反対する。次第を追って段階的に進むことを強調する。すなわち築基、煉精化気(小周天)、煉気化神(大周天)、煉神還虚である。
修行と科儀
静坐調息、意守下丹田、小薬の採取、周天の運転、止火、温養、出神、還虚が行われる。柳華陽は「法輪を転ずる」「薬を採る」「己を煉る」「漏を止める」などの要訣を詳しく述べる。持戒清修と絶欲をあわせ行う。伍柳の丹法は特に「時至れば神知る」「活子時」など採薬の時機を重んじ、厳格な清修と持戒を前提とすることを主張し、功を急ぎ利を求めることに反対する。
伝承
龍門派:趙真嵩 → 王常月?(伍守陽が自ら曹還陽、王常月に師承したと述べる説には疑いがある)→ 曹還陽 → 伍守陽 → 伍守陽の系統の伝人 → 柳華陽(自ら伍冲虚の伝を承けたと称する)→ 清代の了然・了空禅師ら → 清末の趙避塵(千峰派)→ 民国以来の多くの伝習者。
主要経典
天仙正理直論, 金仙証論, 慧命経, 伍柳仙宗代表的な人物
伍守陽, 柳華陽, 趙避塵- 维基百科:伍柳派
- 伍守阳《天仙正理直论》;柳华阳《慧命经》《金仙证论》
- 卿希泰主编《中国道教史》第四卷第一章
- 胡孚琛主编《中华道教大辞典》,1995 年
- Fabrizio Pregadio (ed.), The Encyclopedia of Taoism, 2008, “Wu Shouyang” “Liu Huayang” 条