『列仙全伝』Complete Biographies of Immortals
- 別称
- 『有象列仙全伝』, 『仙伝全書』
- 著者・伝授
- 王世貞(輯次), 汪雲鵬(校梓)
- 時代
- 明 · 明の王世貞(1526〜1590)の輯次、汪雲鵬校梓と題され、万暦二十八年(1600)前後に徽州で刊行された。全九巻、仙真五百八十余人を収め、版画を付す。
- 道蔵の部類
- 蔵外(明刊本)
- 収録
- 蔵外(万暦刊本、後に『蔵外道書』に収録)
- 分類
- 仙伝
- 巻数
- 九巻
解題
『有象列仙全伝』九巻は、明代における最大規模の挿絵入り仙伝であり、王世貞の輯次と題される(一般には書肆が名家の名を借りたものとされる)。徽州の刻工によって刻版され、仙真五百八十余人を収め、老子・西王母・赤松子に始まり、歴代を通じて配列し、下って呂洞賓・張三丰・周顛など明代の人物にまで及ぶ。各人物にはそれぞれ版画一幅が付されている。書中に収められた人物と説話の多くは『列仙伝』『神仙伝』『仙鑑』『捜神記』に基づき、さらに民間伝説や戯曲の物語を大量に取り入れており、八仙・寿星・和合など民俗的な仙人像が定型化する上で重要な一環をなす。徽派版画は線が精緻で構図に工夫が凝らされており、本書の挿絵は明代書籍版画の代表作の一つで、日本や欧州の道教図像研究においてしばしば標本として用いられる。宗教史的に見れば、本書は明代における道教の民間信仰への全面的な浸透と、仙真の系譜と神祇信仰との合流の過程を証言するものである。
中心思想
- 明代最大規模の挿絵入り仙伝
- 仙真五百八十余人を収録
- 徽派版画の代表作
- 民間伝説や戯曲の物語を吸収
- 道教の民俗化と神祇合流を証言
構成
全九巻、時代順に編次され、一人につき一図一伝とする。
版本
- 万暦徽州刊本
- 『蔵外道書』影印本
- 近代の各種影印本
原文とオンライン資料
関連経典
『消摇墟経』, 『歴世真仙体道通鑑』, 蔵外道書関連人物
老子, 呂洞賓, 張三丰参考文献
- 胡道静等编《藏外道书》
- 周心慧《中国古版画通史》
- 小川阳一等关于明代版画仙传的研究
- 维基百科「列仙全传」相关条目