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『関聖帝君覚世真経』True Scripture of Awakening the World by Lord Guan

別称
『覚世真経』, 『覚世経』
著者・伝授
関聖帝君の降筆に仮託
時代
清 · 関聖帝君の降筆に仮託され、おおよそ明末清初(17世紀)に成立したとされ、清代に広く流布した。本文は約六百余字。
道蔵の部類
蔵外(明清善書)
収録
蔵外(『道蔵輯要』及び善書叢刻に収録)
分類
勧善書
巻数
一巻

解題

『関聖帝君覚世真経』は明清期の「善書三聖経」の一つで、関羽(関聖帝君)の名に仮託して世を訓えるものである。冒頭には「人、世に生きるからには、忠孝節義などの事を尽くしてこそ人道に恥じることなく、天地の間に立つことができる」とあり、続いて天地を敬うこと、神明を礼すること、祖先を奉ずること、双親に孝行すること、国法を守ること、師尊を重んずること、兄弟を愛すること、朋友を信ずること、宗族と睦むこと、郷隣と和すことなど三十余条の善行を列挙し、あわせて姦盗詐偽・忤逆不孝・己を欺き心にやましいことを行う者は「天必ずこれを誅す」と戒める。全篇は文字が質朴で条目が分明であり、誦読・記誦に適しているため、清代及び近代の民間に極めて広く流通し、しばしば『感応篇』『陰騭文』と合刻されて『三聖経』とされた。関帝は明の神宗が「三界伏魔大帝神威遠鎮天尊関聖帝君」に封じてから地位が大いに上昇し、武神・財神・司命及び扶乩降筆の神という複数の身分を兼ね備えるようになった。この経典はその倫理教化の側面を代表する文本であり、台湾・香港及び東南アジアの華人鸞堂(扶乩善堂)において今日なお年間を通じて誦持されている。

中心思想

  • 忠孝節義を立身の本とする
  • 三十余条の具体的な善行条目
  • 「天必ずこれを誅す」との応報の戒め
  • 『感応篇』『陰騭文』とともに三聖経と称される
  • 鸞堂扶乩伝統の中核経文

構成

一巻、条目式の訓誡、約六百余字。

版本

  • 『道蔵輯要』本
  • 『三聖経』合刻本
  • 各地鸞堂刊本

注疏

  • 各種の図説・証験注本

原文とオンライン資料

関連経典

『太上感応篇』, 『文昌帝君陰騭文』, 『玉暦宝鈔』
参考文献
  1. Tadao Sakai, 中国善书の研究
  2. 游子安《善书与中国宗教》
  3. Prasenjit Duara, 'Superscribing Symbols: The Myth of Guandi' (1988)
  4. 维基百科「关圣帝君」条