祁志誠Qi Zhicheng
生涯
祁志誠、山西大同の人で、全真教第十代掌教。少年時、於道顕に遇って出家入全真し、長く雲州(現在の山西一帯)に住んで修道し、医を行い世を済うことと勧善をもって知られ、「祁真人」と称された。1272年、王志坦に代わって掌教となり、二十余年にわたって在位し、ちょうど元世祖の時代にあたった。彼は人となり寛厚で、仏教との関係はしだいに緩和し、元朝による全真教への制限もしだいに緩み、全真教は回復し始めた。1287年に雲州に退隠し、1293年に卒した。その弟子には後の掌教張志仙がいる。祁志誠の在位期間は、全真教が挫折から復興へと向かう過渡期にあたる。元代の碑刻「洞明真人道行碑」にはその事跡が詳しく記されており、元世祖期の全真教の状況を知る上で重要な史料である。
業績と影響
- 二十余年にわたり掌教を務め、全真教の復興を推し進めた
- 医薬による済世と勧善教化により、教団の社会的形象を改善した
- 張志仙ら後継の掌教を育てた
参考文献
- 《元史·释老传》
- 陈垣《南宋初河北新道教考》
- 卿希泰主编《中国道教史》第三卷