鄧有功Deng Yougong
- 字・道号
- 浄明の弟子鄧有功
- 時代
- 南宋
- 生没年
- ? — ?
- 流派
- 浄明道, 天心正法派
- 役割
- 道士道法編纂者
- 出身地
- 南昌(現在の江西省南昌)一帯
- 活動地
- 西山万寿宮(玉隆万寿宮)
生涯
鄧有功は、南宋期の江西の道士で、『上清天心正法』五巻(『正統道蔵』に収録)を署名して編集し、西山浄明忠孝道の伝統とも密接な関係を有した。『上清天心正法』は三光正法・考召・駆邪・治病・章奏などの法式を輯録しており、元妙宗の『太上助国救民総真秘要』と同じく天心正法系統の中核文献であって、両書は互いに参照し補い合う関係にあり、宋代の天心道法を復元するための基本資料である。書中では、法を行うには「忠孝」「正心」を根本とすべきこと、法官はまず己が身を浄めてはじめて神を役することができることが強調されており、この志向は南宋紹興年間に何真公が西山において許遜の「浄明忠孝」の教えを再び唱えた思想と高度に一致しており、江西地方における天心正法と浄明道とが教理と人事の両面で重なり合っていたことを反映している。鄧有功の出身地・師承・生没年については史料に徴すべきものがなく、学界は主として『道蔵』の題署及び書中に自ら記された法脈から、彼が南宋の人であり江西西山一帯で活動したと推定している。その詳細な生涯に関わる記載はいずれも後世の付会に属するものであり、引用すべきではない。
業績と影響
- 『上清天心正法』を編集し、宋代天心正法の完全な法式を保存した
- 「忠孝正心」を行法の前提とし、浄明道と符籙道法との融合を体現した
- 江西西山の道教と天心派との関係を研究するための重要な文献を提供した
著作
参考文献
- 《道藏》所收《上清天心正法》
- 任继愈主编《道藏提要》
- Judith Boltz, A Survey of Taoist Literature
- 卿希泰主编《中国道教史》第三卷(净明道、天心派章)