『岱史』History of Mount Dai (Mount Tai)
- 別称
- 『泰山志』(関連)
- 著者・伝授
- 査志隆(明)
- 時代
- 明 · 明の査志隆が纂し、万暦十四年(1586)前後に成書。十八巻。
- 道蔵の部類
- 蔵外(地方志)
- 収録
- 蔵外(明万暦刊本)
- 分類
- 山志
- 巻数
- 十八巻
解題
『岱史』十八巻は明の査志隆が纂したもので、現存する泰山志書の中では比較的早期かつ完備したものである。泰山は五岳の東岳であり、歴代帝王が封禅を行った場であるとともに、道教の東岳大帝と碧霞元君信仰の中心でもあり、山上には岱廟・碧霞祠・王母池・斗母宮などの宮観が林立する。全書は星野・山水・形勝・祠廟・封禅・望典・霊宇・宦跡・人物・霊異・遺跡・芸文などの志に分かれ、泰山の自然地理、国家祀典、宗教の建置と文献を体系的に記述する。中でも「封禅志」「望典志」は歴代の封禅・祭告の制度上の細部を保存しており、「霊宇志」は岱廟と碧霞祠の沿革を詳しく記していて、明代の碧霞元君信仰の隆盛(万暦朝の香税、香客の規模)を研究する上でとりわけ重要である。泰山は1987年に世界文化・自然複合遺産に登録され、『岱史』は清の聶鈫『泰山道里記』、金棨『泰山志』とともにその歴史文献上の裏付けをなしている。
中心思想
- 現存する泰山志書の中で比較的早期かつ完備なもの
- 封禅・望典など国家祀典の記載
- 岱廟と碧霞祠の沿革
- 明代の碧霞元君信仰隆盛の実録
- 世界文化・自然複合遺産の文献的裏付け
構成
十八巻、星野・山水・封禅・望典・霊宇・人物・芸文などの志に分かれる。
版本
- 明万暦刊本
- 『四庫全書存目叢書』影印本
- 泰山出版社点校本
原文とオンライン資料
関連経典
洞天福地岳瀆名山記, 『崂山志』参考文献
- 查志隆《岱史》(明万历刊本,泰山出版社点校本)
- 维基百科「泰山」条
- 刘慧《泰山岱庙考》
- Susan Naquin & Chün-fang Yü, Pilgrims and Sacred Sites in China (1992)